星降る夜。


*未来設定デス。
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決済書類を分けていると。
一枚のメモがクリップで留められていた。そこには見慣れた文字。

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「おい、こんなメモ、書類に付けてくんじゃねーよ」
「来たかね、エルリック少佐」

”仕事が終わったら屋上に。R”

紙片をヒラヒラとさせながら、屋上の柵の前に立つ黒髪の男に近付く。
「誰かに見られたらどーすんだ」
「誰にも見られないよ。君の仕事が一番早い」
断言されると、反論も出来なくなる。
「・・・で、何の用事でしょうか? マスタング少将」
「あぁ」
そもそも何で呼び出されたのか、と言う本題に入ると、忘れていた、と言うような男に溜め息を付く。
「こちらに来たまえ」
「なんだよ」
ちょいちょいと手招きされて近寄ると
「わ!」
ばっ、とコートの中に抱き込まれた。
「何すんだ!」
「上を見てごらん?」
暴れる腕をモノともせず、至近距離でニコリと笑って指差した。
「何だよ・・・え? うわ・・・!」
「今夜は流星群が見られるんだ。君と見たいと思ってね」
オレが驚いているのに、満足そうに微笑む男。
漆黒の闇に星が降る様は荘厳だった。
「・・・流星群って事は時間指定あったんじゃねぇの? 仕事が終わったら、なんて良く曖昧な誘いしたな」
「君は優秀だからね。この時間に来ると思っていたさ」
気障な演出に照れを誤摩化し抱き込まれたまま疑問を口にすると、
にべも無く褒められついでとばかりにこめかみにキスをされた。
「アァソウデスカ」
「気に入らなかったかい?」
毎回驚くような演出を仕掛けて来る割には、こちらの反応を心配そうに訪ねて来るのがおかしくて、クルリと身体を反転させる。
「エドワード?」
「気に入ったよ、バーカ」
覗き込んで来る身体に背伸びして、ちゅと唇を寄せると、嬉しそうに目を細めて腰を抱いて来た。
満天の夜空に溶け込みそうな男の髪を両腕で引き寄せて、背中に回る暖かい腕を感じながら深く口付けを交わした。


2008/01/13日記

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増田さんは日中、どの時間が一番ナイスタイミングなのか
仕事もそっちのけで専門外の天文学書とか読んで計算してそうですよね。

2008/03/30