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プロローグ


「---電気設備点検要請が来ています」
いくつかの書類を読み上げていた副官が言った。
「軍にか?」
通常そう言った事はやらない筈だろう、と聞くと。
「場所はテーマパークです。新しいアトラクションの電気系統及び安全点検、博覧会も同時開催で来場者も多い事から警備のチェックも依頼に入っていますね」
パラパラと書類を巡った副官が再び告げた。
「ふむ。あそこか。ではハボックとフュリーに行かせろ」
そう言えば設計要請を認可した時に完成時期が今時分の時期だったな、と思い出した。
「はい、ではそのように手配します」

いくつかの決裁済みの書類を持って副官が出て行った。


改めて書類を検分して。
「テーマパークか。懐かしい響きだな」
呟いて、そんな事を言おうものなら「オッサンくせー」と言いそうな子供を思い出す。
「・・・君は今頃どこにいるのかな」
ギシリと椅子を回転させて窓の外を見上げるとノックがした。
「入れ」
「ども。さっき中尉に言われた件っすが、先方と話して明日見に行く事になりました」
ハボックがメモを見ながら報告した。
「そうか」
「なんか話してたら、お礼に新しいアトラクション待たずに乗せてくれるんですって!彼女誘って行っちゃおうかなー」
ハボックが嬉しそうにニシシと笑った。
「お前彼女出来ていたのか」
万年彼女募集中の部下に聞くと「3日前に!」ふんぞり返って言った。 「・・・また賭のネタが出来たな・・・」
フッと笑う。
ここ東方司令部ではハボックに彼女が出来るとどれくらい保つか、で密かに・・・いや、大々的にトトカルチョが行われる。ある意味名物だ。
「今回は長いですから!」
「まぁ頑張れ」
「アンタ信じてないでしょ!?」
ロイが軽い口調で即答するとハボックが喚いた。
「・・・科学者とは哀しい者だな、ハボック。過去からの立証で確率を計算してしまう」 つまり低いと言うことだな、と笑って返すと、覆してやりますから!とビシリと指を指してきた。
「・・・っとそうだ。科学者で思い出しましたが、鋼の大将が明日こちらに戻って来るそうっすよ」
「・・・なに?」
「さっき電話があったと中尉が」
「・・・何故私に回って来ない?」 電話。
ずっと執務室に居たのに内線も連絡も無かった。何故だ。
言うとハボックはアッサリと
「『大佐と話す事ねー』だそうです」
「・・・・・・」

そのまま伝言でした、と言い、んじゃ、俺フュリーと打ち合わせしてきますわ、と出かけかけたた所で。
「ハボック少尉。明日の点検私が行く」
「へっ?」
「私は科学者だからな。フュリーも連れて行かなくて良い。」
「は?!」
「よってアトラクション権はお前に無い」
「えぇ?!」
横暴っすよ!と喚く部下を無視し、追い出した。



「全く君はつれない」

そろそろ本気で口説くかね、と繋がった空の下にいるだろう子供を思い浮かべて窓の外をもう一度見上げた。



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2009/06/14

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10,000hit企画。
サイトの10,000打とロイエドエキスポ2(博覧会)を掛け合わせて作ったものでした。
このプロローグはロイエドタイムズSS(本編収録)に続く形として、
エキスポ会場に行くまでの電車内で作ったものに加筆修正しました。

2009/07/04