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★★★ エドワードが久しぶりに司令部を訪れると。 「良い所に来たな。出かけるぞ」 人攫いのように、ロイに連れ出された。 乗せられた車の中で。 「何だよ、何処行くんだよ、オレ暇じゃ・・・」 「テーマパークは好きか?」 「は?」 ハンドルを握るロイに口を尖らせて言うと、端的過ぎる言葉が返って来た。 さっきからどうにもこうにも目的が分からない。 「おい、分かるように話せ」 すごんで言うと、そう言えば説明していなかったな、と今更呟く男。 「あぁ、すまない。実はこれから行くテーマパークに新しいアトラクションが出来てね。電気系統のチェックと安全点検を頼まれたんだ」 ハンドルを握って前を向いたまま言う男。車に緩い遠心力が掛かって右折した。 仕事か。・・・何だ。 心の中でそっと落胆して、それを追い出すように窓の外に視線を向けた。 「あっそう。で? 何でオレまで?」 「電気は君も得意だろう? 手伝ってくれ。それにチェックのお礼に新アトラクションを待たずに乗せてくれるそうだよ」 君、そういうの好きそうだから、と笑うロイ。 「っ、べっつに、そんなの楽しむ歳でもねーし」 「そうかね? まぁ付き合ってくれたまえよ」 そう言って、車はパークの駐車場に着いた。 「おめでとうございます! お2人は1万組目のお客様です!」 園の入り口に付いた途端に、クラッカーが鳴らされ、花の首飾りが贈呈された。 「・・・・・・え? あの、」 戸惑って隣を見上げると、ロイも想定外だったのかキョトンとした顔をした。 「お2人はご家族・・・様ですか? お友達・・・? ・・・カップル、では無いですよねぇ?」 コンパニオンがそれぞれに合わせた特別サービスチケットをお渡ししているのですが、と戸惑ったように言うのに。 「あ、あの、仕事・・・」 「カップルです」 仕事で来た、と言いかけたら隣の男が笑顔で飛んでもない事を言った。 「はぁぁぁぁぁ?!」 「そうですか。大丈夫です! 当パークは偏見は持たないの事をモットーにしていますから! では素敵なひと時をお過ごし下さい!」 「ありがとう」 笑顔で言うコンパニオンに、これまたロイも胡散臭い笑みを浮かべて、あろうことかこちらの肩を抱いて園に促された。 「おい!」 「まぁ良いじゃないか。その場のノリだ」 「・・・アンタな・・・」 フルフルと震えるエドワードに気にせず、こっちだ、とまた肩を抱かれて誘導される。 「離せっ」 「迷子になるだろう?」 確かに人に溢れた園内は下手すると、はぐれてしまいそうだが。 「オレは迷子になりそうなチビじゃねぇっ!」 「はぐれなかったら信じよう」 ほらほら、機関室に行くぞ、と促された。 結局はロイの手を振り払った途端に人ごみに流され、不本意ながら引っ張られて付いた機関室。 電気チェックと安全点検は思ったより速く終わり、園長らしき人がロイにお礼を言っているのを眺めていた。 「鋼の。新アトラクションに乗せてくれるそうだよ」 「んだよ、オレ行かな・・・」 やがて話が終わったロイが近づいて来て、指を指した。 そこにはニュー絶叫マシーン。 これは、ちょっと、・・・楽しそうだ。 「・・・・・・・・仕方ねぇな、オレ様が試してやろう」 「おおおおお! あっはっはっはっ!」 「―――――!」 急直下型のジェットコースター。 スリル満点でエドワードは笑いが止まらずに乗っていたが、ロイは終始無言だった。 「面白いな! 今の!」 「・・・・・・・・・・そうだな」 楽しかったーと言うエドワードに、心なしか青褪めた顔で言うロイ。 「・・・もしかしてーぇ、苦手?」 「そ、そんな訳ないだろう!」 少しばかり慌てるロイに、エドワードはニヤリとした。 「よっしゃ、じゃあ次あれ!」 「な、また絶叫系じゃないか!」 「いーじゃん! 折角特別フリーパス貰ったんだから制覇しようぜ!」 「ま、待ちたまえ!」 グイグイと軍服の袖を引っ張ると、少し遅れてロイが付いて来た。 結局。 8割方の乗り物に乗り、夜になって園内のレストランに入った。 「いやー、乗った乗った!良いな!特別カップルチケット。何処も優先で乗らせてくれる」 ずずー、と行儀悪く食後のアイスティーを啜っていると、ロイがそれは良かったな、と小さい声で言った。 「大佐ー、元気ないぜ?」 「君はどうしてそんなに元気なんだ・・・?」 「アンタが乗らないのか、って誘ったんじゃん」 「・・・それはまぁそうなんだが」 モソモソと歯切れ悪く言う男に、やはりああいうアトラクションは苦手なのだろうな、と笑った。 「失礼致します。特別パフェでございます」 「へ? 頼んでないけど・・・」 ウェイトレスが運んで来た巨大なパフェに、エドワードが首を傾げた。 「カップルチケットの特典でございます。どうぞお召し上がり下さい」 ニッコリとウェイトレスが笑ってスプーンを2つ置き去って行った。 「へぇ。食事にもサービス付いてんだ。ラッキー。・・・ってパフェ1つにスプーン2つ?」 「カップル用なんだろう? 2人で分けて食べるんじゃないか? その大きさも特別のようだね」 キョトリとすると、ロイがメニューの写真を見ながら答えた。 「えー、アンタと2人で食べるの?」 「心配しなくても私は良いから君一人で平らげると良い」 言うと、ロイがスッとパフェをエドワードの前に移動させてきた。 そう言えばロイは甘いものを食べている印象がない。 「じゃ、遠慮なく! ん、んまい!」 苺のパフェは甘酸っぱく、中にヨーグルトのアイスが入っていて量はあるがサッパリとしていて全部食べられそうだった。 「良かったな」 ロイが笑うのに。 「アンタ甘いの苦手? これ結構サッパリしてるから食えるんじゃね?」 スプーンで1さじ掬って、ロイの前に出した。 「・・・・・・・・・・・そう、だな。一口貰おうか」 やはり苦手なのだろうか、スプーンの先をじっと見て、妙な間の後、ロイがパクリと食べた。 「ど?」 「・・・甘いよ」 「えー?」 アンタ味覚おかしいんじゃね?と覗き込むと、顔を逸らされた。 「? まぁオレ食っちまうけど」 食べている間中、ロイはもう食べないと言う意思表示なのか口許を隠すように頬杖をついてこちらを見ていた。 「さ、帰るか!」 腹もいっぱいになったしと隣のロイを仰ぐと。 「あぁ、最後に1つ乗り物に乗って行かないか?」 「へ?」 指を指されたのは、パーク名物の大観覧車だった。 「あれ? でももう終わってんじゃねぇの?」 先ほど閉園時間が近づき、アトラクションの乗車終了の放送が流れた筈だ。 「これで乗れるんだよ」 と、ロイが特別フリーパスを掲げた。 「おー、すっげぇ!」 「綺麗だな」 貸切、と言う形で乗り込んだ観覧車。 ある程度高い所まで来ると、イーストシティの夜景が目に入って来た。 「最初カップルチケットって何だよ!って思ったけど、案外普通に優先サービス満載で良かったな」 「そうだな」 「アンタが絶叫系苦手なのも分かったし」 「・・・」 キシシと笑うと、ロイの視線が泳いだ。それにまた笑って。 「久々で楽しかった!」 テーマパークなんて何年ぶりだろう、と言うと、ロイがゆったりと笑った。 「私も久しぶりで楽しかったよ」 「アンタはデートとかで良く来てるんじゃねぇの?」 だったら、特別チケット取っておいてデートで使った方が良かったんじゃね?と言うと。 「デートで来たのは初めてだ。・・・記念日に君と来られて良かった」 優しい笑みを浮かべて見つめられる。 「は? 何言ってんだ・・・」 ドクリと脈打った心臓と、デートで来たのは初めて、君とって何だ?と、意味を理解する前に、手を取られた。 「私は今日はデートのつもりでね。出来れば今度はちゃんと恋人同士でまた来たいね」 「・・・え?」 そっと囁くように言われるのに、どういう意味だ?と問いかけようとした唇に熱が加わって。 それがロイの唇だ、と言う事を理解するまでに数秒。 カタン、と観覧車が音を立てたのをキッカケに、ロイが離れて行った。 「・・・・・・・・っ!」 慌てて、口を押さえると何事も無かったように眼下を覗く大人。 「・・・そろそろ、デートの終わり、かな?」 残念そうに言う男に何も言えないまま、ゆっくりと、観覧車は地上へ近づいて行った。 「宿まで送ろう」 駐車場で車に乗り込み、来た道を戻る。 車内は何となく無言で、間に困った。 「・・・電気系統整備のお礼に、今後定期的に司令部へ割引券を数枚送ってくれるそうだよ」 それに気付いたのか、徐にロイが口を開いた。 「今度はアルフォンスと行くと良い」 左折して、前を向いたまま大人が笑って言った。 「・・・アンタは行かないの?」 「私は、今日で充分」 穏やかに言われるのに、今日の出来事が幸せだった、と言うように言われるのに、心なしか顔に熱が集まる気がする。 「・・・また行くんじゃないのかよ」 「え?」 「また今度行きたいって言ったじゃねぇか」 俯いたまま言うと、今度はこちらに視線を向けたのが感じられた。 「それは、どう言う・・・」 「次は2万組目目指すぞ!」 ロイが意味を聞き返そうとするのに遮って言うと。 「・・・・・・次まで後1万組か。遠いな。でもその時までには絶叫系克服するよ」 意味を解した男が嬉しそうに笑った。 「おう。精進しとけ」 「鋭意頑張らせて頂くよ」 赤信号。 笑った男が近づいて。 2人の影が重なった。 <back - next> 2009/06/14
エドワードが久しぶりに司令部を訪れると。 「良い所に来たな。出かけるぞ」 人攫いのように、ロイに連れ出された。 乗せられた車の中で。 「何だよ、何処行くんだよ、オレ暇じゃ・・・」 「テーマパークは好きか?」 「は?」 ハンドルを握るロイに口を尖らせて言うと、端的過ぎる言葉が返って来た。 さっきからどうにもこうにも目的が分からない。 「おい、分かるように話せ」 すごんで言うと、そう言えば説明していなかったな、と今更呟く男。 「あぁ、すまない。実はこれから行くテーマパークに新しいアトラクションが出来てね。電気系統のチェックと安全点検を頼まれたんだ」 ハンドルを握って前を向いたまま言う男。車に緩い遠心力が掛かって右折した。 仕事か。・・・何だ。 心の中でそっと落胆して、それを追い出すように窓の外に視線を向けた。 「あっそう。で? 何でオレまで?」 「電気は君も得意だろう? 手伝ってくれ。それにチェックのお礼に新アトラクションを待たずに乗せてくれるそうだよ」 君、そういうの好きそうだから、と笑うロイ。 「っ、べっつに、そんなの楽しむ歳でもねーし」 「そうかね? まぁ付き合ってくれたまえよ」 そう言って、車はパークの駐車場に着いた。 「おめでとうございます! お2人は1万組目のお客様です!」 園の入り口に付いた途端に、クラッカーが鳴らされ、花の首飾りが贈呈された。 「・・・・・・え? あの、」 戸惑って隣を見上げると、ロイも想定外だったのかキョトンとした顔をした。 「お2人はご家族・・・様ですか? お友達・・・? ・・・カップル、では無いですよねぇ?」 コンパニオンがそれぞれに合わせた特別サービスチケットをお渡ししているのですが、と戸惑ったように言うのに。 「あ、あの、仕事・・・」 「カップルです」 仕事で来た、と言いかけたら隣の男が笑顔で飛んでもない事を言った。 「はぁぁぁぁぁ?!」 「そうですか。大丈夫です! 当パークは偏見は持たないの事をモットーにしていますから! では素敵なひと時をお過ごし下さい!」 「ありがとう」 笑顔で言うコンパニオンに、これまたロイも胡散臭い笑みを浮かべて、あろうことかこちらの肩を抱いて園に促された。 「おい!」 「まぁ良いじゃないか。その場のノリだ」 「・・・アンタな・・・」 フルフルと震えるエドワードに気にせず、こっちだ、とまた肩を抱かれて誘導される。 「離せっ」 「迷子になるだろう?」 確かに人に溢れた園内は下手すると、はぐれてしまいそうだが。 「オレは迷子になりそうなチビじゃねぇっ!」 「はぐれなかったら信じよう」 ほらほら、機関室に行くぞ、と促された。 結局はロイの手を振り払った途端に人ごみに流され、不本意ながら引っ張られて付いた機関室。 電気チェックと安全点検は思ったより速く終わり、園長らしき人がロイにお礼を言っているのを眺めていた。 「鋼の。新アトラクションに乗せてくれるそうだよ」 「んだよ、オレ行かな・・・」 やがて話が終わったロイが近づいて来て、指を指した。 そこにはニュー絶叫マシーン。 これは、ちょっと、・・・楽しそうだ。 「・・・・・・・・仕方ねぇな、オレ様が試してやろう」 「おおおおお! あっはっはっはっ!」 「―――――!」 急直下型のジェットコースター。 スリル満点でエドワードは笑いが止まらずに乗っていたが、ロイは終始無言だった。 「面白いな! 今の!」 「・・・・・・・・・・そうだな」 楽しかったーと言うエドワードに、心なしか青褪めた顔で言うロイ。 「・・・もしかしてーぇ、苦手?」 「そ、そんな訳ないだろう!」 少しばかり慌てるロイに、エドワードはニヤリとした。 「よっしゃ、じゃあ次あれ!」 「な、また絶叫系じゃないか!」 「いーじゃん! 折角特別フリーパス貰ったんだから制覇しようぜ!」 「ま、待ちたまえ!」 グイグイと軍服の袖を引っ張ると、少し遅れてロイが付いて来た。 結局。 8割方の乗り物に乗り、夜になって園内のレストランに入った。 「いやー、乗った乗った!良いな!特別カップルチケット。何処も優先で乗らせてくれる」 ずずー、と行儀悪く食後のアイスティーを啜っていると、ロイがそれは良かったな、と小さい声で言った。 「大佐ー、元気ないぜ?」 「君はどうしてそんなに元気なんだ・・・?」 「アンタが乗らないのか、って誘ったんじゃん」 「・・・それはまぁそうなんだが」 モソモソと歯切れ悪く言う男に、やはりああいうアトラクションは苦手なのだろうな、と笑った。 「失礼致します。特別パフェでございます」 「へ? 頼んでないけど・・・」 ウェイトレスが運んで来た巨大なパフェに、エドワードが首を傾げた。 「カップルチケットの特典でございます。どうぞお召し上がり下さい」 ニッコリとウェイトレスが笑ってスプーンを2つ置き去って行った。 「へぇ。食事にもサービス付いてんだ。ラッキー。・・・ってパフェ1つにスプーン2つ?」 「カップル用なんだろう? 2人で分けて食べるんじゃないか? その大きさも特別のようだね」 キョトリとすると、ロイがメニューの写真を見ながら答えた。 「えー、アンタと2人で食べるの?」 「心配しなくても私は良いから君一人で平らげると良い」 言うと、ロイがスッとパフェをエドワードの前に移動させてきた。 そう言えばロイは甘いものを食べている印象がない。 「じゃ、遠慮なく! ん、んまい!」 苺のパフェは甘酸っぱく、中にヨーグルトのアイスが入っていて量はあるがサッパリとしていて全部食べられそうだった。 「良かったな」 ロイが笑うのに。 「アンタ甘いの苦手? これ結構サッパリしてるから食えるんじゃね?」 スプーンで1さじ掬って、ロイの前に出した。 「・・・・・・・・・・・そう、だな。一口貰おうか」 やはり苦手なのだろうか、スプーンの先をじっと見て、妙な間の後、ロイがパクリと食べた。 「ど?」 「・・・甘いよ」 「えー?」 アンタ味覚おかしいんじゃね?と覗き込むと、顔を逸らされた。 「? まぁオレ食っちまうけど」 食べている間中、ロイはもう食べないと言う意思表示なのか口許を隠すように頬杖をついてこちらを見ていた。 「さ、帰るか!」 腹もいっぱいになったしと隣のロイを仰ぐと。 「あぁ、最後に1つ乗り物に乗って行かないか?」 「へ?」 指を指されたのは、パーク名物の大観覧車だった。 「あれ? でももう終わってんじゃねぇの?」 先ほど閉園時間が近づき、アトラクションの乗車終了の放送が流れた筈だ。 「これで乗れるんだよ」 と、ロイが特別フリーパスを掲げた。 「おー、すっげぇ!」 「綺麗だな」 貸切、と言う形で乗り込んだ観覧車。 ある程度高い所まで来ると、イーストシティの夜景が目に入って来た。 「最初カップルチケットって何だよ!って思ったけど、案外普通に優先サービス満載で良かったな」 「そうだな」 「アンタが絶叫系苦手なのも分かったし」 「・・・」 キシシと笑うと、ロイの視線が泳いだ。それにまた笑って。 「久々で楽しかった!」 テーマパークなんて何年ぶりだろう、と言うと、ロイがゆったりと笑った。 「私も久しぶりで楽しかったよ」 「アンタはデートとかで良く来てるんじゃねぇの?」 だったら、特別チケット取っておいてデートで使った方が良かったんじゃね?と言うと。 「デートで来たのは初めてだ。・・・記念日に君と来られて良かった」 優しい笑みを浮かべて見つめられる。 「は? 何言ってんだ・・・」 ドクリと脈打った心臓と、デートで来たのは初めて、君とって何だ?と、意味を理解する前に、手を取られた。 「私は今日はデートのつもりでね。出来れば今度はちゃんと恋人同士でまた来たいね」 「・・・え?」 そっと囁くように言われるのに、どういう意味だ?と問いかけようとした唇に熱が加わって。 それがロイの唇だ、と言う事を理解するまでに数秒。 カタン、と観覧車が音を立てたのをキッカケに、ロイが離れて行った。 「・・・・・・・・っ!」 慌てて、口を押さえると何事も無かったように眼下を覗く大人。 「・・・そろそろ、デートの終わり、かな?」 残念そうに言う男に何も言えないまま、ゆっくりと、観覧車は地上へ近づいて行った。 「宿まで送ろう」 駐車場で車に乗り込み、来た道を戻る。 車内は何となく無言で、間に困った。 「・・・電気系統整備のお礼に、今後定期的に司令部へ割引券を数枚送ってくれるそうだよ」 それに気付いたのか、徐にロイが口を開いた。 「今度はアルフォンスと行くと良い」 左折して、前を向いたまま大人が笑って言った。 「・・・アンタは行かないの?」 「私は、今日で充分」 穏やかに言われるのに、今日の出来事が幸せだった、と言うように言われるのに、心なしか顔に熱が集まる気がする。 「・・・また行くんじゃないのかよ」 「え?」 「また今度行きたいって言ったじゃねぇか」 俯いたまま言うと、今度はこちらに視線を向けたのが感じられた。 「それは、どう言う・・・」 「次は2万組目目指すぞ!」 ロイが意味を聞き返そうとするのに遮って言うと。 「・・・・・・次まで後1万組か。遠いな。でもその時までには絶叫系克服するよ」 意味を解した男が嬉しそうに笑った。 「おう。精進しとけ」 「鋭意頑張らせて頂くよ」 赤信号。 笑った男が近づいて。 2人の影が重なった。 <back - next>
2009/06/14
********************************************************************************** 10,000hit企画。 サイトの10,000打とロイエドエキスポ2(博覧会)を掛け合わせて作ったものでした。 こちらはロイエドタイムズSSに乗せたものに、紙面スペースの都合上カットした部分をちょこっとだけ加筆修正しました。
2009/07/04